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5.182016
ステンレスのお手入れについて
ステンレス鋼の表面は不動態皮膜と呼ばれる主にクロムに酸素と水酸基が結合した非常に緻密で密着性の高い膜で覆われています。この皮膜は引っかきキズ等で一部除去されても酸素があればすぐに再生される性質を持っています。いつまでも続くステンレスの錆びにくさや独特の光沢感はこの強い皮膜のお陰で保たれています。
ステンレスのお手入れといっても普段は特別なことは必要ありません。水洗いをした後、乾拭きして水気を取ってください。ヘアライン仕上げの部分は目に沿って洗うようにしてください。
避けて欲しいこと
酸やアルカリ性の洗剤は不動態皮膜を傷めますので使用しないで下さい。付いてしまった場合は、入念に水洗いをし、水気を取って下さい。また金属タワシや研磨剤入りの洗剤は傷を付けますので使用しないでください。鉄やアルミ等の異種金属製品と接触させたまま長期間放置しないようにしてください。
あかや指紋などの汚れ
水洗いだけでも落とせることが多いです。洗剤を使うときは必ず中性洗剤を使って下さい。柔らかい布に洗剤を含ませ丁寧に拭きます。ヘアライン仕上げのものは目に沿って拭きます。拭き終わった後は入念に水洗いをし水気を取って下さい。
もらいサビ
空気中の鉄分がステンレス表面に付着し、茶色くシミのように錆びる「もらいサビ」という現象があります。目に見えないほどの鉄の粒子が飛び交っており、程度の差はあれどの地域でも起きる可能性があります。線路のそばや海辺などでは通常より程度がひどい傾向があります。
写真の状態くらいであれば、サビは不動態皮膜の上に乗っているだけかステンレス鋼のごく表面に留まっているので比較的楽に落とすことが出来ます。カーボディー用の液体コンパウンド(3000番くらいで平気です)で力を加減しながら拭いて下さい。拭いた後は入念に水洗いし、水気を取ってください。
もらいサビが出ていなくても水洗いしておくと表面に付いた見えない鉄分を落とせてサビの発生を軽減できると思います。